二階建てプランの設計がだいぶ進んだ頃、「やっぱり平屋に住みたい!」という奥様の一言で生まれたシンプルな平屋の木の家です。
外壁の杉板は全て建て主ご自身で塗装されたもの。お正月返上の労作です。
玄関から室内に入ると、台所を中心に据えたワンルームのLDK。奥様が元気な子ども達の成長と安全を見守りやすい配置です。キッチンと直角に配置した食卓は樹齢数百年のセンの木の一枚板。食事も学校の勉強も宴会もできる何かと便利な大きめのサイズです。
キッチンと食卓で区画された小上がりの茶の間はワラ床の畳敷きです。その柔らかい感触に癒されて、ご主人が子ども達と遊んだりゴロンと寝そべることもできるくつろぎの空間です。見上げると、あらわしになった高知県嶺北産の杉の登り梁が越屋根を支え、家族の健やかな暮らしを守ってくれます。
腰屋根に取りつけられた窓は開閉し、夏の熱い空気が外に排気されるように考えられています。全面Low-E硝子の開口部と深い軒で、自然の光や風をコントロールしながら上手に取り入れることができるパッシブな住宅で、太陽光発電に次世代省エネルギー基準の断熱性能をプラスした省エネ住宅です。
「上林の平屋」は香川県建築士会/平成24年度建築作品「高松支部表彰」を受賞いたしました。
これも私どもを信頼していただき、設計・施工をお任せ頂きました建て主様と、高い技術力で応えた協力会社の職人の皆様のおかげと深く感謝いたしております。これからも良質で快適な住まいを誠意を込めて提供できるよう頑張ってまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。